共用試験について

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導入の経緯

 昭和62年

 「医学教育の改善に関する調査研究協力者会議」(文部省)において、医学生が見学だけでなく、病院の医療チームの一員として診療に参加して経験を積みながら学習する診療参加型臨床実習の導入、医療面接・診療技能教育の必要性が指摘された。

 平成3年10月

 厚生省健康政策局諮問機関「臨床実習検討委員会」において、医学生が医行為を行うための違法性阻却要件として「臨床実習開始前の学生の評価を適切に行うこと」が提言された。

 平成8年12月

 「21世紀医学・医療懇談会」において、モデル・コア・カリキュラムの策定等、医学部の教育改善について幅広い提言が行われた(21世紀の命と健康を守る医療人の育成を目指して~21世紀医学医療懇談会第1次報告~)。

 平成9年10月

 「医学における教育プログラム研究・開発事業」が国公私立大学関係者によって組織され、モデル・コア・カリキュラムの研究・開発事業が開始された。また、「効果的な臨床実習の導入、実施の在り方に関する調査研究」(科学研究費研究班)により、臨床実習開始前に習得すべき知識、技能、態度、評価等の指針の研究が始まった。

 平成11年4月

 「21世紀に向けた医師・歯科医師の育成体制の在り方について」(21世紀医学・医療懇談会第4次報告)において、「臨床実習に臨む学生の能力・適性について、全国的に一定の水準を確保するとともに、学生の学習意欲を喚起する観点から、共通の評価システムを作ることを検討すべきである」との提言がなされた。

 平成11年9月

 厚生省医師国家試験改善検討委員会報告において、臨床実習開始前の学生評価のシステムを文部省と大学において検討されることが要請された。

 平成12年3月

 文部省に高等教育局長の諮問機関として「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」が設置され、医学・歯学教育の改善方策についての検討が開始された。また、「歯学教育プログラム調査研究会」が発足した。

 平成12年11月

 「臨床実習開始前の学生評価のための共用試験システムに関する研究班」が、大学関係者間で設置され、その下に「臨床実習開始前の学生評価のための共用試験システムに関する研究専門委員会」が設置された。

 平成13年3月

 「医学・歯学教育の在り方に関する調査研究協力者会議」から「21世紀における医学・歯学教育の改善方策について~学部教育の再構築のために~」が報告され、医学及び歯学教育のモデル・コア・カリキュラムが提示され、それに基づく臨床実習開始前の学生の適切な評価システムの構築のための大学間の共用試験システム創設についての提言等がなされた。

 平成13年4月

 全参加大学による全体会議が4回開催され、研究班を中心に共用試験システムの参加の意向確認と試験内容や実施方法等について検討が行われるとともに、第1回のCBTトライアルを平成14年2月~7月に、OSCEトライアルを平成14年1月~6月に実施することとなった。

 平成14年4月

 共用試験実施のため、医学教育振興財団と全国医学部長病院長会議に全国歯科大学長病院長会議が協力して共用試験実施機構を設立した(事務局は全国医学部長病院長会議内)。平成14年に共用試験の第1回トライアルを開始し、第2回トライアルを平成14年~15年に、第3回トライアルを平成15年~16年に、最終トライアルを平成16年~17年に、第1回の正式実施を平成17年~18年に開始することとなった。

 平成17年12月

 第1回正式実施(2006年度共用試験)が開始された。

 平成19年3月

 厚生労働省医師国家試験改善検討部会報告において、「医師養成における各段階の到達目標が一連の整合性を持つよう検討すべきであり、卒前教育におけるモデル・コア・カリキュラム、共用試験や卒後研修の到達目標等との連携を意識して、医師国家試験の果たすべき役割を十分に発揮できるものとなるようにすべきである。」と結論された。

 平成29年4月

診療参加型臨床実習後客観的臨床能力試験トライアルが開始された。

 令和2年4月

 診療参加型臨床実習後客観的臨床能力試験の正式実施が開始された。

 令和3年5月

 令和3年5月28日医政発0528第1号「良質かつ適切な医療を効率的に提供する体制の確保を推進するための医療法等の一部を改正する法律」が公布され、医学系では令和5年4月から、歯学系では令和6年4月から、臨床実習前共用試験が公的な試験となることが決定した。