共用試験ガイドブック 第23版(令和7年)_20250617
15/126

10.90.80.70.60.50.40.30.20.100能能力力値値(θ))0.500..15-1(高橋正視著「項目反応理論入門」2002から引用)0.970.8512313⑤項目特性曲線,項目特性値:項目反応理論における重要な要素の項目特性曲線は,項目の特性を曲線で表すものです(下図)。横軸は,前述した能力値(θ)です。縦軸は,各能力値(θ)の当該項目に正答する確率となります。この曲線は,始めは緩やかに増加し,徐々に傾きが大きくなり,ある点から後は,増加率が鈍化し,やがて正答する確率が1に近づきます。その曲線の変わり目(変曲点)の位置を決めるのが b(項目困難度)であり,そこで増加率は最大となります。また,そこでの傾きを示すのが a(項目識別力)となります。この曲線の位置と傾きにより,当該項目の特性が視覚的に分かります。 ⑥項目困難度:項目特性曲線から求められる項目特性値は,いくつかの種類がありますが,この特性値は項目特性曲線の位置を表します。共用試験が利用している項目特性曲線では,正答する確率が 0.5 の時の項目特性曲線と交わる位置の能力値(θ)で表します。一般的には b と表記しています。 b が大きいということは能力値(θ)が高くないと正答できないということであり,項目の難しさを表現しています。 ⑦項目識別力:この項目特性値は,項目特性曲線の能力値(θ)が = b における傾きに比例し,一般的には aと表記しています。 a が大きいということは, b を挟む能力値(θ)の前後で正誤が比較的はっきり見分けやすくなります。 正正答答確確率率項項目目反反応応理理論論とと項項目目特特性性曲曲線線 0.03-3-2Ⅰ-1 臨床実習前共用試験の概要(CBT) a:項目識別力b:項目困難度

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る