CATOについて

About CATO
ガイドブックバナー
動画で見る共用試験バナー

役員挨拶

理事  高木 康click

 機構理事の高木康です。昭和大学医学部医学教育学講座教授、昭和大学副学長を歴任し、現在は名誉教授を拝命しております。機構では、主に医学系CBTでの作成問題のブラッシュアップ、それらのプール化、試験後の事後評価を担当しています。機構発足時から「プール化委員会」委員となり、現在は「医学系CBT問題評価・プール化委員会」、「医学系CBT事後評価解析委員会」の委員長を拝命し、適切なCBT問題を学生に出題すべく委員会委員の皆さまと共に活動しております。

 共用試験CBTの問題評価・プール化作業は、出題形式の関係上、機構事務所で所定の業務を実施しなければならず、特にコロナ禍においては、委員および事務局の皆さまには多大なご苦労をおかけしております。しかし、識別度の高い良質な問題の提供は、信頼性・妥当性を担保するための根幹であることから、可能な限りの対策を行いながら、一切の妥協をせず業務を遂行しております。

 また、試験問題が良問であることは、教育そのものにも好影響を与えるはずです。今後も適切なCBT問題作成・プール化・評価を行ってまいりますので、ご協力・ご教導のほど、よろしくお願いいたします。

理事  斎藤 隆史click

 機構理事を拝命しております北海道医療大学歯学部の斎藤隆史です。

 卒前卒後の切れ目のない(シームレスな)歯科医師養成において、歯学生が診療チームの一員として診療に参加する “診療参加型臨床実習”の充実は喫緊の課題です。臨床実習前の共用試験は、歯学生が診療参加型臨床実習を行うために必要な基本的知識を確認するComputer Based Testing (CBT)と、基本的技能・態度を確認するObjective Structured Clinical Examination (OSCE)からなっております。

 私は歯学系CBT実施管理委員会を担当しております。現在、本委員会では、歯学系OSCE実施管理委員会等と連携して、令和6年度からの公的化に向け、実施時期の検討、出題の適正化、厳正な実施に向けたマニュアル更新等の準備を進めております。

 会員大学の皆様におかれましては、国民の信頼に応える歯科医師養成のために、引き続きご協力をお願い申し上げます。また、国民の皆様におかれましては、私たちと共に歯科医師を育てていただけますよう、共用試験および各大学での診療参加型臨床実習へのご理解とご協力を衷心よりお願い申し上げます。

理事  三谷 昌平click

 東京女子医科大学医学部の三谷昌平です。機構においては、医学系CBT実施管理委員会と共用試験広報・国際連携推進委員会の委員長を仰せつかっております。

 令和5年度から臨床実習前共用試験が公的化されるにあたり、医学系CBT実施管理委員会においては、基本任務である試験の安定実施を行いながら、今後の試験のあり方の検討および到達基準の策定を行っております。また、共用試験広報・国際推進委員会においては、本ホームページの管理をはじめ、ガイドブック・年報等の広報媒体の企画・製作を行っております。

 今回の法改正により診療参加型臨床実習がより充実することは、医学教育における大きな発展の時となります。医学教育に携わる者として、自らが担当する役割のみならず、優れた医療人の育成のために尽力してまいりますので、今後ともご支援、ご協力賜りますようよろしくお願い申し上げます。

理事  清水 貴子click

 聖隷福祉事業団の清水貴子です。機構内の医学系共用試験に係わる委員および医学系OSCEの在り方検討ワーキンググループ(WG)座長を仰せつかっております。

 本WGでは、臨床実習前OSCE公的化や、2020年度からの臨床実習後OSCE正式実施を背景に、将来にわたるOSCE全般について検討することを目的に組織され、これまでに臨床実習後OSCEの課題作成の基準とされていた「臨床研修開始時に身につけておくべき臨床能力(CATO)」を見直し、WGメンバーのみでなく、OSCEに関わるさまざまな方の意見を取り入れて「臨床実習終了までに修得すること(CATO)」を作成、さらにそれに関連する考え方を整備しました。

 現在は、卒業前から卒業後までの目標に一貫性を持たせることを目的に、「臨床実習終了までに修得すること(CATO)」に記載されている各項目の、臨床実習前と臨床実習後OSCEのそれぞれの時点で達成されるべきレベルについて検討中です。

 今後は「モデル・コア・カリキュラム」や「診療参加型臨床実習に必要とされる技能と態度についての学修・評価項目」との整合性を検討、学修目標を明確にし、以てOSCEの質の担保、さらにその向上をはかることにより、社会からの負託に応える医師養成に貢献したいと考えております。

 皆様には、一層のご指導とご協力を、どうぞよろしくお願い申し上げます。

理事  河野 文昭click

 徳島大学大学院医歯薬学研究部の河野文昭です。平成15年から本機構の歯学系OSCEの課題作成、運営、実施後評価、外部評価者養成に関わってきました。また現在、臨床実習前共用試験の公的化実証事業の委員として、令和6年度からの公的化に向けての検討にも参画しております。

 現在のように公平で公正な試験環境の下で共用試験が実施できるのも、全国の医学部および歯科大学・歯学部が会員大学として機構に参画し、共用試験実施に関わった多くの皆さんのご尽力の賜です。

 令和3年の医師法、歯科医師法の改正により共用試験に合格した学生は、臨床実習において医療、歯科医療行為ができるようになることから、臨床実習実施前の学生の知識・技能・態度を全国統一の基準で評価する共用試験の重要性が増しています。また、共用試験OSCEは、より臨床に近い試験環境を設定する必要があることから、模擬患者さんを含めた多くの皆さんのご協力なくして実施できない試験となっております。

 患者さんに寄り添い、安心・安全な医療を提供できる医療人の育成のために、引き続きご指導、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

理事  新田 浩click

 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の新田浩です。

 診療参加型臨床実習前共用試験は、CBTによって知識を、OSCEによって態度・基本的臨床技能を評価し、一定水準以上の医学生・歯学生を臨床実習に参加させるための共通評価システムです。臨床実習後客観的臨床能力試験とともに、共用試験の実施・管理・運営は医学系全82大学、歯学系全29大学を構成会員とする共用試験実施評価機構が担当しています。

 私は機構では理事として、また、歯学系OSCE実施管理委員会、歯学系PX実施管理委員会等複数の委員会の委員として活動しています。共用試験の実施には会員大学の教員、職員、会員大学以外の評価者、模擬患者さん、機構職員等、多くの関係者の方々の献身的なご協力が不可欠です。これまでのご協力に感謝するとともに引き続きご協力をお願い申し上げます。

 臨床実習前共用試験が医学系は令和5年度から、歯学系は令和6年度から公的な試験となります。共用試験が国民から信頼される試験となるよう努めていきたいと思っております。

 共用試験は患者さんと学生さん両者にとって安心安全な臨床実習を担保するための試験であり、医師・歯科医師を目指す学生さんにおかれましては、真剣に取り組んでいただきたいと存じます。

 また、患者さんにおかれましては、良き医師・歯科医師の育成のために臨床実習へのご協力をお願い申し上げます。

理事  伊藤 俊之click

 滋賀医科大学医学部の伊藤俊之です。機構では、医学系OSCE推進会議をはじめとして、医学系OSCEに関する複数の委員会で活動させて頂いております。

 共用試験は、診療参加型臨床実習の充実を通じて、優れた医師の育成を目指して行われるものです。令和5年度から、医学系共用試験(CBTと臨床実習前OSCE)が医師法のもとに位置づけられ、共用試験に合格した医学生が、診療参加型臨床実習期間中に指導医の監督下で医業(処方箋の発行を除く)を行うこととなります。そのため、これまで以上に、厳正かつ公平な試験の実施が求められることは言うまでもありません。

 医学系OSCEは、医学部の教職員の方々はもちろんのこと、評価を担当いただく市中病院の先生方や模擬患者を務めていただいている一般市民の方々の多大なるご協力のもとに、各大学において実施される実技試験です。医学生の皆さんが安心して受験出来るよう、関係の皆様方と力を合わせ、試験を適正かつ安定的に運用してまいりたいと考えております。

 皆様には、ご指導ご協力の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。

理事  石田 達樹click

 共用試験実施評価機構事業部長の石田達樹です。

 機構事業部では、すべての試験実施における運営サポート、試験問題(課題)の管理、新規・次世代システム開発を行っております。また、委員会活動および説明会・講習会の開催サポートを担っております。なお、厚生労働省所管調査・実証事業の会議開催等の活動全般についても事業部にて行っております。

 医学・歯学教育における共用試験は、平成17年度から正式実施が開始され、会員大学および関係するすべての方々のご尽力により発展し現在に至ります。来たる公的化に向け、機構事務局における実務担当部署として、試験安定実施を行う体制作りと合わせて、次世代システムへの更新において、安定性とセキュリティの強化はもちろん、ネットワーク回線の強化、オンラインストレージソフト導入等のDX推進により、実施大学・関係機関の負担軽減に繋がるシステム構築を予定しております。

 皆さまには、日頃より共用試験の安定実施にご協力いただき、心より感謝申し上げるとともに、今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

理事  仁田 善雄click

 共用試験実施評価機構研究部長の仁田善雄です。共用試験のトライアル(2002~2005年)から共用試験の活動を行っております。当時は東京医科歯科大学MDセンターに所属しておりました。

 私の主な役割は、試験データの信頼性、妥当性の統計学的な評価になります。試験信頼性妥当性検討委員会の委員長も拝命しており、テスト理論の専門家とともに共用試験の精度を高めるための解析を行い、改善の努力をしております。

 共用試験CBTの成績評価には、世界的に用いられている統計手法である「IRT(項目反応理論)」が使用されており、各大学のカリキュラムの違いにより全国一斉実施を行えない試験であるにもかかわらず、識別度と公平性の高い試験として評価されております。また臨床実習前OSCEについても、経年的に安定した試験が実施されていることが統計データから実証できております。なお、令和2年度から正式実施された臨床実習後共用試験については、トライアル期間から含めて経年データの分析を行い、試験精度向上と標準化を支援してまいります。

 共用試験に係わっていらっしゃるすべての方々のご尽力により、共用試験は成り立っております。今後ともよりよい試験となるように、皆さまには、ご指導、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

理事  石原 慎click

 藤田医科大学医学部の石原 慎です。機構内の委員会としては、医学系OSCE認定評価者小委員会委員長、同推進会議委員、同実施管理委員会委員、同動画製作委員会委員、同OSCEあり方WG委員を拝命いたしております。主として医学系臨床実習前・後OSCEにおける認定評価者養成に関する事項を委員のみなさまとともに行っております。また、医学系臨床実習前OSCEの公的化に向けた制度設計にも参画しております。

 医療系大学間共用試験実施評価機構は、日本の全医学部・歯学部が参加して設立した組織です。国民の健康のため、継続して全大学が参加・協力し事業を成し遂げていくことが必要と感じております。その意味でも、私自身も微力ながら貢献できればと思います。関係大学および委員の皆さま、模擬患者、評価者の皆さまには、医師・歯科医師養成に徒ならぬご尽力を頂き感謝申し上げます。

 医学生、歯学生の皆さんは、このような多くの人の協力に感謝しつつ、期待に応える実力を持った医師・歯科医師になって頂ければと思います。

 今後とも、皆さまには、ご指導、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

理事  堀 裕click

 堀総合法律事務所代表弁護士の堀 裕です。弁護士としては45年目になります。公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構の監督官庁である内閣府・公益認定等委員会の委員を9年間勤めておりました。現在も国立大学法人千葉大学の法務担当理事・副学長を併任しております。

 機構においては当初は学識経験者という立場でありましたが、現在は法務担当として理事長・理事会等から付託を受け法務全般に係る業務を担当しております。

 法的改正に伴うCBT、OSCEの公的試験化を受けて試験の実施等が公平、公正且つ透明性を以って遂行できるよう体制(勢)整備に尽力したいと考えております。

理事  山口 育子click

 認定NPO法人ささえあい医療人権センターCOML<コムル>(以下COML)理事長の山口育子でございます。COMLは、患者の自立と主体的な医療参加を目指し、「賢い患者になりましょう」を合言葉に1990年から活動しています。日常の活動の柱は電話相談で、これまで7万件近い多くの患者・ご家族のなまの声に対応してきました。

 COMLは医学教育にも深くかかわっており、なかでも模擬患者活動は1992年から取り組んできました。まずはSimulated Patientから始め、深い背景を持ったリアリティある患者として医学生や研修医などの医療面接の相手役となり、医療面接で感じた良い点や問題点を直接フィードバックするコミュニケーション教育に協力しています。2005年に臨床実習前共用試験が正式実施されて以来、Standardized Patientにも取り組み、数多くのOSCEに標準模擬患者を派遣してきました。

 そのような活動の経験から、私はCOML理事長就任時から、患者・市民の立場としてCATOの理事を拝命しています。現在は診療参加型臨床実習前共用試験の公的化に伴う認定標準模擬患者の養成を含めた事業にも参画しています。

 模擬患者活動は、一般市民が医学教育に参画できるとてもやりがいのある活動です。ぜひ多くの方に医学生を育てる一翼を担う認定標準模擬患者を目指していただきたいと思っております。

理事  横手 幸太郎click

 千葉大学医学部附属病院長の横手幸太郎です。全国医学部長病院長会議(AJMC)の会長として、有識者の立場にて、2022年より本機構の役員を拝命しています。

 AJMCは、全国82の国公私立大学の医学部長または医科大学長、そして附属病院長を会員とする団体です。医育機関に共通する教育・研究・診療の諸課題と関連する重要事項について協議し、相互の理解を深めるとともに意見の統一を図り、わが国における医学ならびに医療の改善向上に資することをその目的として活動しています。

 2023年度から、CBTとOSCEにより構成される共用試験が公的化されます。臨床実習生の医行為を法的に担保して診療参加型実習を実質化し、卒前・卒後の臨床実習と研修をシームレスに実施することは、日本の医療の質の向上と国民の幸福に寄与するものと考えます。

 一方、この公的化へ向けたプロセスは、図らずも新型コロナウイルス感染症のパンデミックと時期が重なり、また、2024年度には医師の時間外労働の上限規制(いわゆる医師の働き方改革)が施行されるなど、医学部・大学病院の教員には、これまでにない負荷がかかっています。このような状況の中で、今後の共用試験制度を無理なく持続可能なものにしていくためには、国からの支援や国民の理解が不可欠と考え、本機構と大学を結ぶ立場から意見を述べさせて頂くなど、微力を尽くす所存です。

 皆さまにおかれましては、ご指導ご協力を賜わりますよう何とぞよろしくお願い申し上げます。

理事  別所 正美click

 平成25年から当機構の理事を務めている埼玉医科大学学長の別所正美と申します。当初は全国医学部長病院長会議(AJMC)の立場から、現在は日本医学教育評価機構の立場から、機構の活動に参加させていただいています。

 ご承知のように、令和3年に医師法が改正され、令和4年に省令が公布されました。これにより、令和5年から公的試験となり、共用試験合格が令和7年からの医師国家試験の受験資格となります。振り返りますと、共用試験の「公的化」は、診療参加型臨床実習の実質化・充実に欠かせない仕組みとして、AJMCでは平成19年の「医師養成のためのグランドデザイン」で提言し、平成23年には「共用試験に関する資格制度の要望書」を関係機関に提出しました。平成25年の定例総会では、AJMCの自主的取り組みとして、共用試験の合格基準を全大学で統一し、合格者にStudent Doctorの名称を与え、カ-ド型の認定証を発行することを決めました。現在も続くこの取り組みが、この度の「公的化」に一定の役割を果たしたと考えると感慨もひとしおです。関係の皆様方のご尽力に心からの敬意を表します。

 当機構は、全国の大学の総意に基づく組織です。共用試験の「公的化」に伴い、当機構の役割は、今後、ますます重要になると思います。当機構の活動が、我が国の医学教育の発展に資するよう、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

理事  釜萢 敏click

 公益社団法人日本医師会の釜萢敏です。

 CATOが実施する共用試験は、医学生が診療チームの一員として臨床実習を行うことができるよう、医学生の知識、技能を担保するものとして実質的な役割を果たしてきました。

 同時に、長らく診療参加型臨床実習の必要性が唱えられてきましたが、令和3年の医師法改正により大きく前進しました。すなわち、共用試験に合格した医学生は医業を行うことができると医師法に明文化され、令和5年4月1日に施行されます。

 この共用試験の公的化は、臨床実習開始にあたり医学生の知識、技能、態度を担保し、患者さんの安全を保障することにつながります。また、卒前の臨床実習から卒後の臨床研修へのシームレスな教育を推進し、医療者はもとより、国民の医療向上に資するものと考えています。日本医師会も卒前卒後の一貫した医師養成を主張してきましたので、大変期待しています。

 そのような大きな流れのなかで、共用試験実施機関であるCATOの役割は一層増しており、CATOへの期待もこれまで以上に大きくなっています。一方、医学教育において医師としての資質・能力を獲得するためには、医学部での教育だけではなく、臨床実習の際の国民のみなさんの協力も必要です。私もCATOの理事として共用試験の実施に万全を期す所存ですので、皆さまには、ご指導、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

理事  柳川 忠廣click

 日本歯科医師会副会長の柳川忠廣でございます。

 私は、日本歯科医師会で、これまで歯科医療政策、公益法人改革、災害対策、DX(デジタルトランスフォーメーション)、スポーツ歯科など広範囲の分野に携わってまいりましたが、優れた歯科医師養成に関係する厚生労働省及び文部科学省の審議会にも参画してきました。また同様に,本共用試験実施評価機構の理事職に就き、開業歯科医師の立場から、共用試験の公的化やStudent Dentistに係る課題に向き合っています。

 近年では、歯学教育が座学や国家試験対策に偏重しているとの指摘も多いことから、その解消が必要でしょう。また、診療参加型臨床実習前に習得すべき知識や能力を共用試験で問い、臨床実習によって培った知識や能力は国家試験で問う、このような整理をすることが極めて重要です。

 さて、全国の歯科医師数は横ばいですが、歯科医療機関数は減少局面に入ってきました。人口減少が顕著な中、山間地などを主体に、歯科医療機関の後継者不足による廃院が散見されます。したがって地域歯科医療の提供体制を確保するとの観点から、歯科医療の質の維持・向上を前提としても、地域によっては歯科医師の確保が困難となる事態が今後の懸念材料です。

 本機構の議論においても、このような現下の状況を視野に入れるべきと考えています。

監事  村田 貴司click

 機構監事を拝命しております東京理科大学の村田貴司です。

 2001年、各大学の創意工夫を前提に、高度な学識・技能を有する医師・歯科医師人材を育成する上で不可欠な教育の質を保証することを目指し、医学、歯学分野のモデル・コア・カリキュラム(コア・カリ)初版が作成されました。機構はこのコア・カリを踏まえたCBT、OSCEを実施、教育の質を担保するという極めて重要な役割を担っています。

 この機構の活動は、我が国高等教育の質保証の先鞭をつけるもので、2002年に設立された前身組織当時から、医療・教育現場の先生方等の献身的なご努力のみならず、模擬患者様等広く社会のご理解とご協力により成立してきました。皆様のご尽力に敬意を表しますとともに、感謝申し上げます。引き続きのご支援、ご協力をお願い致します。

 医師・歯科医師を目指す学生の皆さんには、日々の学修に関係者の長年の思いと国民の期待とが込められていることを理解し、明日の医療を担うにふさわしい素養を身に付けて頂きたいと思います。

 監事には、この社会的意義の高い活動を行う機構の運営が常に適正に行われるよう、定款に基づく職務と権限を行使することが求められます。私は長年機構の活動に関心を寄せてきた者として、新たに関係法令上の位置づけを得て、その意義を増した機構の活動が健全な形で更に発展するよう、微力を尽くして参ります。

 皆様のご指導、ご鞭撻のほど、宜しくお願い申し上げます。

監事  鈴木 裕子click

 機構の監事を拝命しております公認会計士の鈴木裕子です。私と機構とのかかわりは、設立の時からとなります。

 機構における共用試験の開発と実施は、医学・歯学教育の改善・充実の一環として進められてきたものです。その背景には、2001年3月の「21世紀における医学・歯学教育の改善方針について」に示された、臨床実習開始前に行うべき適切な評価システムの開発と導入という命題があります。この問に対する回答として、機構により共用試験の開発・導入がすすめられてきました。

 共用試験は、医学・歯学教育の到達の度合いを測る基礎となる「モデル・コア・カリキュラム」の確立とその「モデル・コア・カリキュラム」に基づく医学部ならびに歯学部での教育の浸透とともに、医学系大学並びに歯学系大学に広がっていきました。

 今後は、共用試験の公的化等にともない顕在化する課題等に留意し、共用試験の円滑な実施を支援して参りたいと思います。

 皆さまには、ご指導、ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。